人物
広島県庄原市で生まれ、12歳でジャズシンガーを志し、18歳で単身渡米する。ジャズ、R&B、ヒップホップ、ソウルなどニューヨークの音楽から独自性を磨く。ストリートの活動が噂となり、日本でデビューのオファーを受けるが、自らの音楽性を追求するためニューヨークで活動を2年余継続する。2004年にシングル「光の中へ」でメジャーデビューする。
トーク力、女性を対象とした作品、商品とタイアップやコラボレーション、独自ブランド運営でスタイリッシュイメージ、など20から30代の女性を中心に高く支持を受ける。
J-POPファンから好まれるバラードだけでなく、ジャズからヒップホップ、ハウス、ソウル、R&B、EDM、歌謡スタイルなどまで幅広い音楽性を持ち、ほかのアーティストとのコラボも盛んに行っている。特にジャズへの思い入れは強く、ジャズシンガーへ憧れを抱き、「JAZZは人生の教科書」と語っている。ポップスと並行してジャズをテーマにした活動も継続している。
尊敬する歌手はサラ・ヴォーン、元ディー・ライトのレディ・ミス・キアー、そしてキャロン・ウィーラーの3人で、冗談交じりで「機会があったら彼女たちと声帯を取り替えたい」と話すほど。
好きな日本人アーティストは松任谷由実で、本人曰く「マニアって言っていいくらい大好き」。「日本の音楽といえばユーミン」とも語っている。その後、プライベートでも交流を持つようになった。また、サザンオールスターズのファンでもあり『ミュージックステーション』出演時に司会のタモリにそのことを聞かれた際には「子どもの頃から大好きで、大人な人たちっていう感じでしたね」と語っている。
芸名の由来は、ウェイン・ショーターのアルバム『JuJu』から。2000年、翌日までにシンガー名を決めなくてはいけない時にニューヨークの路上で売られていたカセットテープの中に当時将来への不安を紛らわすために精神安定剤代わりに聴いていた『JuJu』を見つけ、天の声だと思ってそれにあやかることにした。
本名は一応非公表ということになっているが、いくつかのテレビ番組に出演した際に、名字は「園田」で名前は「淳」(読みは「ジュン」)であることを明かしている。また生年も同様に非公表で、テレビ番組などでは「永遠の100歳」を自称するが、こちらも自身のテレビ番組中での発言により1976年生まれであることが判明している。
デビュー後に出したシングル2枚が全く売れず、契約でももめて歌手生命が終わりそうだった2005年、制作チームに入っていた音楽プロデューサーの川口大輔にそれまでの歌い方を否定される。当時のJUJUは子音を立てたりアドリブを入れたり強いビブラートをかけたりというジャズなどの影響を受けたクセのある歌い方であったが、川口に邦楽だとそれでは日本語が濁って届かないので、はっきりと発音するよう指導された。シンガーとしての経歴を全て否定されたような気分になったが、アドバイス通りに歌ったテイクをそれまでのものと聞き比べた結果、川口の指摘が的確であったと納得した。これを機に自らを顧みたところ、ジャズ以外の音楽も好きな自分は色々なジャンルの曲を歌う歌手になりたいのだと思い、「ジャズシンガーになりたい」という拘りを一旦封印することにした。以後、日本語を大切にする歌い方に変えたところ、3rdシングル「奇跡を望むなら...」がヒットした。
2011年、ジャズの名門ブルーノート東京で初めて念願のジャズスタイルでのライブを行い、初のジャズ・カバーアルバムをリリースをした際には、歌い方を以前のものに戻した。
来歴
幼少期、歌ったり踊ったりするのが好きな大人たちに囲まれて育つ。叔父は演歌、叔母はジャズやシャンソンやムード歌謡、その下の叔母はイタリアンな音楽、母はディスコミュージックという具合に、皆それぞれが好きな音楽を勝手に聴いている環境だったことがその後のJUJUに大きな影響を与える。初めて人前で歌ったのは4歳の時、曲は細川たかしの「北酒場」で、これをきっかけに歌手を目指すことになった。
小学校6年の12歳のときに空前のイタロ・ハウスブームがあり、クラブ・ミュージックに傾倒する。高校生の時にはハウスとヒップホップに夢中になり、自らDJなどの音楽活動を始める。
18歳の時に観光で訪れたニューヨークを好きになる。半年後、大学に進学する代わりに渡米を希望し、叶えてもらう。
ニューヨーク仕込みの洗練された歌唱スタイルが話題を呼び、国内のほぼすべてのレコード会社からデビューのオファーを受ける。また現地で出会った作家のE-3やDJ HIROnycらと制作した音楽作品が日本で評判を呼び、デビュー前には映画『凶気の桜』の主題歌制作に協力する。
2003年、SMEJとアルバムを7枚出すという契約を結ぶ。
2004年、シングル「光の中へ」でメジャー・デビュー。しかし、売上は伸びず、以降の2年間は全てパッケージ作品のリリースを凍結。後にこの2年間を「出し続けて消費されるのが嫌だったんですね。アマチュアの世界ではうまい人が偉いけど、プロの世界では売れている人が偉い。じゃあ売れる音楽ってなんだろうって、ずっと模索し続けた2年間だった」と振り返っている。
2006年11月、「これがダメだったらもう後はない」と本人もスタッフも一致団結して背水の陣で制作・リリースした3rdシングル「奇跡を望むなら...」がUSEN総合チャートに22週連続チャートイン、2007年USEN年間総合チャート1位を記録するヒットとなった。
2008年4月から、12ヶ月連続のマンスリー・カバー・ライブ「ジュジュ苑」をスタート。同年10月10日、ニューヨークで凱旋ライブ「JUJU苑 in NY」を開催。また日本記念日協会により、「JUJU(ジュジュ)=10(ジュウ)月10(ジュウ)日」にちなんで10月10日が「JUJUの日」として正式認定された。以後、この日にライブを行うのが毎年の恒例となる。
2009年、シングル「明日がくるなら」が映画『余命1ヶ月の花嫁』の主題歌に起用され、同年、年間配信チャート1位を記録、配信累計300万ダウンロードを突破した。
2010年、カバー・アルバム『Request』をリリース、女性シンガーのカバー・アルバムとしては史上初のオリコン2週連続1位を記録。
2011年10月10日、ジャズの聖地・ブルーノート東京にて初のジャズライブ『JUJUの日SPECIAL LIVE in BLUE NOTE TOKYO』を開催。同年11月30日、初のジャズアルバム『DELICIOUS』をリリース、ジャズアルバム史上初のオリコンランキングTOP5入りを達成、異例のロングセールスを記録した。
2012年5月、ニューヨークにて日本人女性アーティストとしては初めて伝統のアコースティックライヴ「MTV Unplugged」に出演。同年10月10日より、毎年恒例のカバー・ライブ・イベント「ジュジュ苑」を初の全国ツアー「ジュジュ苑 全国ツアー 2012」という形で実施。また同ライブは自身初となる日本武道館での公演となる。
2013年2月より全国ツアーを開催、12万人を動員した。同年7月、32年ぶりのクインシー・ジョーンズ来日公演のトリビュート・パートに出演。同年8月からジャズ・ツアーを開催。同年10月、日本フィルハーモニー交響楽団と共に東名阪全6公演を開催。
2014年4月、デビュー10周年を記念して全42公演10万人動員の全国ホールツアーを開催。同年10月10日、カバー・ライブ・イベント「ジュジュ苑」を自身初となるさいたまスーパーアリーナ単独公演で開催。
2020年12月31日、『第71回NHK紅白歌合戦』に初出場。
2023年12月31日、『第74回NHK紅白歌合戦』に3年ぶり2回目の出場。
エピソード
2003年頃までは喫煙者であったが、楽曲の多くを手がけるプロデューサーおよび所属レコード会社のスタッフから「今後は禁煙しなければ契約を打ち切る」と指摘され禁煙トレーニングを行い、同年12月31日付で禁煙した。禁煙後の2004年以降は声域が2オクターブほど違い、声も綺麗になっている。
好きなお酒はスコッチ・ウイスキー。好きな食べ物は唐揚げ。趣味は読書とハイヒールを集めること。「笑点」の大ファンで、好きなメンバーは三遊亭小遊三。髪のウェーヴはパーマではなく、地毛(天然パーマ)と発言している。初めて買ったCDは、スウィング・アウト・シスターのアルバム『ベター・トゥ・トラベル』。
2016年11月5日放送の『ミュージックフェア』(フジテレビ)で、「これまでに3回結婚を考えたことがある」と発言。
三浦春馬の死について
- 2020年7月18日、『世界はほしいモノにあふれてる 〜旅するバイヤー極上リスト〜』で共に司会を務めており、公私共に仲がいい三浦春馬が自死した。三浦と最後に収録したのは自死を選んだ2日前、7月16日であったという。7月21日、三浦春馬の自死から3日後、JUJUはブルーノート東京にて無観客生配信ライブを開催した。ライブ終盤、番組のオープニングテーマ曲『Remember (The Good Times)』を披露。歌い終えた後のMCでは涙をこらえながら、歌に込めた想いを以下のように語った。
ディスコグラフィ
シングル
CDシングル
配信限定シングル
アルバム
特記事項
- 2013年2月6日、ミニアルバムを除くアルバム全作品がBlu-spec CD2化再発盤として一斉発売。
オリジナル・アルバム
- 5th ALBUM「DOOR 〜Limited Rental Edition〜」(2014年2月19日) - レンタルCD
カバー・アルバム
ジャズ・アルバム
ライブ・アルバム
ベスト・アルバム
その他のアルバム
アナログ盤
- WET DREAMS feat. キエるマキュウ(2001年5月25日)
- 収録曲:「WET DREAMS feat. キエるマキュウ(MAIN VERSION)」、「WET DREAMS feat. キエるマキュウ(instrumental)」、「HOW DOES IT FEEL(MAIN VERSION)」、「SKIN TO SKIN(MAIN VERSION)」
- INFATUATION(2004年3月31日)
- 収録曲:「INFATUATION」、「LET'S WAIT AWHILE」
- CRAVIN'(2004年12月8日)
- 収録曲:「CRAVIN'」、「YEARNING FOR YOUR LOVE」
映像作品
参加作品
タイアップ
出演
テレビ
音楽番組
- クリスマスの約束(TBS、2009年 - )出演
- 亀田音楽専門学校(NHK、2013年11月28日・12月5日)出演
音楽特番
- 音楽の日(TBSテレビ)
- 音楽の日 2011(2011年7月16日 - 17日)
- FNSうたの夏まつり(フジテレビ)
- FNSうたの夏まつり 2012(2012年8月8日)
- 日本有線大賞(TBSテレビ)
- 第46回日本有線大賞(2013年12月11日) - 有線音楽優秀賞受賞
- 日本レコード大賞(TBSテレビ)
- 第60回輝く!日本レコード大賞(2018年12月30日) - 特別賞
- ミュージックステーションスーパーライブ(テレビ朝日)
- ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE 2020(2020年12月25日)
NHK紅白歌合戦出場歴
ドラマ
- チェルシーホテルへようこそ(2009年1月3日、フジテレビ)
- TAKE FIVE 〜俺たちは愛を盗めるか〜(2013年4月 - 6月、TBS) - 小百合 役
ドキュメンタリー番組
- 三井住友フィナンシャルグループPresents「風がはこんできたもの〜音楽の原風景〜」第1夜(2011年1月31日、TBS)
- 情熱大陸(2012年5月13日、毎日放送)
- 世界はほしいモノにあふれてる(2018年4月12日 - 、NHK総合) - MC(三浦春馬とともに共同担当)
CM
- MTV meetalk with NEW NISSAN cube(2009年)
- ジャックス(2012年)
- 第一興商(2016年)
- ソニー「ハイレゾ級ワイヤレス」(2016年)
ラジオ
- who u with(FM Northwave/金曜日24:00 - 25:00/2006年 - 2007年)
- RADIO SESSIONS 〜JUJU's LIFE〜(JFN/2008年4月29日)
- アーティスト・プロデュース・スーパー・エディション(JFN/2009年4月・2010年3月・2011年11月・2014年12月・2020年4月・2022年2月)
- OH!MY RADIO(J-WAVE/隔週水曜日24:30 - 26:00/2009年)
- RADIPEDIA(J-WAVE/水曜日24:00 - 26:00/2010年 - 2012年12月26日、2010年9月までは24:30から、2012年3月までは月曜日)
- 爆笑問題の日曜サンデー(TBSラジオ/2010年11月14日)
- TOYOTA ROAD TO TOMORROW(J-WAVE/2011年7月、2012年6月マンスリーナビゲーター)
- 安住紳一郎の日曜天国(TBSラジオ/2020年6月28日、2023年11月26日・ゲスト出演)
ライブ
- 2005年
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
- 2013年
- 2014年
- 2015年
- 2016年
- 2017年
- 2018年
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 公式サイト
- ソニー・ミュージックエンタテインメントによるページ
- JUJU 公式ブログ - ウェイバックマシン(2021年6月22日アーカイブ分) - GREE
- who u with - ウェイバックマシン(2007年9月27日アーカイブ分)
- ミュージックシェルフ インタビュー - ウェイバックマシン(2009年3月21日アーカイブ分)
- エキサイトミュージック JUJUインタビュー - ウェイバックマシン(2010年3月7日アーカイブ分)
- 酸いも甘いも経験したJUJUが、ジャズを愛する理由とは(11年11月28日 CINRA.NET掲載)
- JUJU アプリ - iTunes
- JUJU (@JUJUsonymusic) - X(旧Twitter)
- JUJU オフィシャル Facebook ページ (jujusonymusic) - Facebook
- JUJU Official YouTube Channel - YouTubeチャンネル
- オフィシャルブログ「JUJU says・・・」
- JUJU - NHK人物録




