ピアノソナタ第14番 イ短調 作品143, D 784 は、フランツ・シューベルトが1823年に作曲したピアノソナタ。

概要

初版はシューベルトの生前には出版されず、シューベルトの死後から11年が経った1839年にディアベリ社から出されている。

前作の『第13番 イ長調』(D 664)と同様に3楽章構成で、同主調である。各楽章の調性の選定はモーツァルトの『ピアノソナタ第9番(旧第8番)イ短調』(K. 310)と同じである。

作曲者中期のピアノソナタの中では前作、『第15番 ハ長調《レリーク》』(D 840)、『第16番 イ短調』(作品42, D 845)に比べて演奏機会は少ない。

曲の構成

全3楽章、演奏時間は約23分。完成作品であるが、調性が不安定で短調ゆえに陰鬱である。

  • 第1楽章 アレグロ・ジュスト
    イ短調、4分の4拍子、ソナタ形式。
    序奏はなく、"A - E - Dis - E"の2分音符による落ち着いた主題。再現部以降ではイ長調に転調し、晴れやかに締めくくっている。
  • 第2楽章 アンダンテ
    ヘ長調、2分の2拍子。
    付点リズムの"C - F - A - D"という平行調ニ短調を織り交ぜた主題。
  • 第3楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ
    イ短調、4分の3拍子、ロンドソナタ形式。
    3連符のカノン風の第1主題と特徴的な音形の第2主題がソナタ形式をなす。特徴的な第2主題は左手による広い和声をもつ。

外部リンク

  • ピアノソナタ第14番 イ短調 作品143 D 784の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
  • ピアノソナタ第14番 - ピティナ・ピアノ曲事典

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